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薪作りにあると便利な道具
今回は自分で薪を作っている人に向けてのお話です。
タイトルの通り、あったら便利な道具です。
それは『リフティングトング』です。
初めて名前を聞くって人も多いのではないでしょうか。
こんなヤツです。
ファイヤーサイド製 1個 ¥4,620
これで玉切りした丸太を掴むと自重でツメが食い込んで持ち上げることができます。
使うとよくわかるのですが、腰がかなり楽になります‼️
薪割り作業はもちろん、重機が入れない伐採現場にも良く持っていき、これで原木を掴んで寄せたりして使っています。
ちなみに私は2つ私物で所有しており、沢山運んだりするシーンで重宝しています。
これも少しカスタムしていて、写真は無かったですが、より食い込みを良くするために先端を平ヤスリで削ってとんがらせています。
2つあるうちの一つだけカスタムして違いを比べましたが、ほとんど差は無いように思いました。笑
写真は私物のハスクバーナ製
ショールームにはファイヤーサイド製の物を在庫で置いてありますので気になった方、いかがでしょうか。笑
当店で、原木で実際にリフティングトングの効果を試す事もできます‼️
ホントこの楽さを味わったら放せません。
キンクラと焚き付けについて
今日はキンクラと焚き付けのお話を
薪ストーブユーザーで焚き付けを使用して着火している方も多いと思います。
今回は焚き付けについて深掘りしてみたいと思います。
当店では焚き付けは主に『杉』を使います。
長さは20〜30cm程度が使いやすいサイズだと思います。
それを細かく割っていくのですが、その時便利なのが
ファイヤーサイドで出している『キンドリングクラッカー』、通称キンクラです。
なんでもニュージーランドの少女が発明したそうです。
この商品はハンマーで薪を叩いて割るため、とても安全に、かつスピーディに作業ができます。
子供でも薪割り可能な、優秀な道具です。
当店にデモ機があるので試し割り可能です‼️
少しカスタムしました。
文字を白ペンで塗っただけですが。笑
現在は使い込みすぎて白い所はだいぶ取れてきています😅
キャンプの時に薪割りとしてはもちろんながら、熱々のプライパン置きとしても使用できるため重宝しています。
最近は、社外でキンクラの上の丸い所にハマる木の板がリリースされており、テーブルとしての利用もされています。
工夫されて色々な使い方がありますね。
焚き付けの話に戻します。
薪ストーブで着火する際、焚き付けがあるとファイヤースターター1個で着火可能です。
ファイヤースターター 100個入り(1980円税込)
また広葉樹の隙間に焚き付けを入れて隙間を作り、温度調整もできます。
焚き付けを作らない薪ストーブユーザーも沢山いらっしゃると思いますし、当のワタクシも使わない年もありました。
ですが、あると絶対便利です。
薪割りについて
今日は薪割りのお話しを
3月も後半になり、ここ秋田県(北東北)ではこれからの時期が薪割りシーズンになってきます。
薪割りをこれからする人や割りにくい木がある場合の参考にして頂ければ幸いです。
一番大事なのは怪我をしないこと
では薪割りでする怪我とは。
大きく分けると3つあると思います。
① 斧で足を切る
② 割った薪のささくれが手に刺さる
③ 斧のヘッド(刃)がとんで第3者が怪我をする
① についての対策ですが、まずはサンダル等でやらず、ブーツなどを履きましょう。指先を守る、先端が頑丈なものが適しています。安全靴ならばなお良いと思います。
あとは適正な大きさの薪割り台を準備してください。30〜40cmの高さくらいでいいと思います。
薪割り台を使うことで刃こぼれを防げるばかりでなく、腰への負担も減らせます。
そしてインパクトの瞬間に少し膝を曲げる。これがポイントです。
膝を曲げることでミスヒットしても自分の足に刃が来るのを防ぐことができます。
膝を曲げずに割った場合、斧は肩を軸にして円の軌道で足に当たります。
膝を曲げることで足に当たる前に地面に当たるので安全という理屈です。
文章にすると少し分かりづらいですが、薪割り時に膝を曲げるのは安全面でとても大事なことです。
また副産物として、薪を割るパワーが上がります‼️
振り下ろすスピードにプラスして膝を曲げることでヘッドスピードが乗り、体重も加わるからだと思います。
皆さん、薪割りでは膝を曲げるを徹底しましょう❗️
② についての対策は皆さんすでにお分かりの通りグローブを嵌める事です。
薪割りをずっとしていると、手の皮が剥けてきます。ささくれが刺さるのと手のひらを保護する意味で必ず着用しましょう。
ファイヤーサイドでウッズマングローブという商品をリリースしていますが、それも良さそうです、薪割りの時によく穴が空く部分は生地を重ねて補強されてあります。
そして私が長年使用しているのはコチラ↓
ワークマンやホームセンターに売っている、ショーワグローブ製のゴム手袋です。背抜きになっていて通気性もいいし、穴も空きづらく、コスパも良いです。
③ についての対策は、薪割りをする前に斧の点検をしてグラつき、ガタつきが無い確認してください。
薪割り中にヘッドがすっぽ抜けて第3者が怪我、または何かに飛んでいって壊れる可能性もあります。
自分で対応できなそうな場合は当店にに持ってきてもらえれば応急処置いたします。
割りにくい木への対応についても少し書きたいと思います。
通常、斧で割れない材(大きい材、ねじれがある材、節がある材)に対しては楔(クサビ)を使用します。
女性やお子さんなど力がない方にもおすすめなのがクサビです
使い方はこんな感じで。
楔(クサビ)は2本1組での使用が鉄則です。
ファイヤーサイド製のものがコスパも良くおすすめです。当店ではねじりクサビを在庫しております。
最後に薪割りの裏技をお教えしたいと思います。
どうしても割れない薪に使える方法ですが、チェンソーを持っていないとこれはできません。
画像のようにチェンソーで縦に切れ目を入れます。
切れ目の深さは薪にもよりますが浅くても十分効果があります。
そうすると斧で切れ目を目掛けて割ると簡単に割れます。
今回も長くなってしまいました😅次回はキンクラについて書きたいと思います。
薪の乾燥、乾燥方法について
今回は薪のお話を。
良い薪の定義である『乾燥』や『乾燥方法』について深掘りしていきたいと思います。
某世界的有名薪ストーブメーカーのカタログには
『薪ストーブの性能の9割は薪の性能』
的なキャッチコピーがあるほどです。
乾燥期間は18ヶ月(1年半)以上で薪の含水率は15%以下のものが推奨とのこと。
中々ハードルが高いですよね。
LUMBERJACKでは乾燥薪の定義は内部含水率20%以下としています。
妥協しているわけではなく、樹種による違いなど、様々な要因で乾燥ムラは発生してしまうもの。
一般家庭においてどんな薪の積み方がベターなのか、またLUMBERJACKではどのようにして薪を乾燥させているのかをご紹介して、薪作りの参考にしていただければ幸いです。
まずは弊社での乾燥方法は以下の方法で行っています。
① 倉庫内でメッシュパレット(鉄製)に平積み(野積み)
②ハウス内にメッシュパレットで平積み、パレット上に平積み、井桁積み
③ 野外に井桁積み
④ 薪棚に平積み
ざっと大きくわけて4通りで乾燥させており、それぞれの乾燥方法別、また樹種別にも含水率のデータを拾い、管理しています。
10cm程度の細いものだろうが必ず割ります。割らない細薪は3〜4年は乾燥させないと水分が抜けません。
皮からはほとんど水分が抜けていきません。
割薪の含水率のデータをとった上で言わせてもらうと、ナラ系(コナラ、ミズナラ、カシワ、クヌギなど)は特に乾燥が遅い傾向がありました。
ナラはハウス以外で平積み、24ヶ月自然乾燥で20%を切らないものが中にはあったりします。
(ハウス乾燥は風通しさえ良くしていれば大体20%以下になりました)
ナラ以外の樹種であれば24ヶ月、一定の条件を満たした上で乾燥させると20%以下にすることができました。
では一定の条件とは何かを説明します。
一定の条件とは
① 平積み(野積み)の場合、縦に3列以上にしない
② 地面に直接置かない
③ 使う時期から6ヶ月前には屋根下(雨が当たらない)で保管
④ 皮を下にして積む
※上記写真は悪い例です。ハウス乾燥させてる薪ですが、平積みで縦に3列以上になっているため、特に真ん中に挟まれている薪の含水率が高い傾向にありました。
いくら光が当たり、温度が高くても風が通らないと乾燥は進まないということが実証されました。
薪の乾燥で重要になってくるのは『風が通っているかどうか』です。
スペースに余裕のあるお宅では、風の通りやすい井桁積み(縦横)が理想的です。
この時に地面には10cm前後の枝や角材を敷いて地面との隙間を作らなければなりません。
井桁積みは最も乾きやすい積み方ですがデメリットもあります。
まずは平積み(野積み)よりもスペースを使います。隙間が多い分、風が通って乾燥にはつながりますがその分嵩張ります。手間も時間もかかります😅
それと倒れやすい。
私も何度も倒してしまい、面倒な思いを沢山しました😇
そして一般家庭では最も多く、簡単な積み方が平積み(野積み)です。
木造のしっかりした薪棚のほか、安価で住むのが、弊社でも取り扱いのあるファイヤーサイドなどのスチール製ログラックや横幅を任意で変えられる2×4ログラックなどです。縦に2列にする場合でも、薪と薪の間は空けて上げるとより乾きやすくなります。
最近のログラックは作りもかなりしっかりしているので本当におすすめです。
LUMBERJACKショールーム内には屋根まで組んだ2×4ログラックを展示していますのでぜひ実物を見て確認して頂ければと思います。
検討してるよって方は2×4材にキシラデコールなどで塗装してから使うと木材がかなり長持ちしますのでおすすめです。
乾燥に話を戻します。
このような薪棚で壁付けせずに1年半以上乾燥させる事で、ようやく含水率は15〜20%以下になってくるわけです。
乾燥手順の理想としては、薪を割ったら井桁で積み(屋根はかける)、薪ストーブで使う年の春頃(梅雨入り前)に薪棚に収容す方法です。
手間と時間はかかりますがこの方法がより乾燥するやり方でしょう。
もしくは2×4ログラックなどの薪棚に初めから収容して1年半以上待つ。
これが一番楽です笑
乾燥だけを考えると井桁積みを1回挟んだ方が間違いないのですが、現実的には割ったらすぐ薪棚に入れる方が多いと思います。
この場合は2〜3年分の容量があれば積み直す手間もなくなりますので薪棚を検討している方は多めに容量を確保するというのを覚えておいてください。
かなり長くなってしまいました😅
雨ざらしの薪についても書きたかったんですが、長くなりそうなので気になる方は展示場に来て直接聞いてください笑
最後に一つだけ。
含水率の測定は薪を割って内部の数値を測るのが基本です。
表面や木口を測定している写真を載せている薪業者をたまに見かけますがそんな測り方をしたら低く出るに決まっています。
LUMBERJACKで言っている含水率とは全て内部の含水率の事です。
良い薪かどうか、乾燥しているかどうかは薪を販売する業者によってかなりクオリティーに差がありますので注意してください。
『薪ストーブの性能の9割は薪の性能』です。
乾燥が甘い薪は、燃焼しないこともないですが、先に水分が蒸発することにより薪が持つカロリーを奪われる(煙が多い)ため、暖かくなりづらいです。
掘り下げるとキリがないのでこの辺でやめておきますね😅
機会があれば雨ざらしの薪についてやら水分が高いと薪ストーブ本体や煙突に与える影響なども書いてみたいと思います。
長くなってしまいましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた❗️