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チェンソーの目立て 〜切れる刃とは〜
今日はチェンソーの目立てのお話を
秋田はこれから薪割りシーズンなのでチェンソーで玉切りする人も増えてるのではないでしょうか。
チェンソーで真っ直ぐ切れない、そもそも力を入れないと切れないなど、ストレスを感じている方もいるかもしれませんよね。
チェンソーを押し付けて切っていると、本体にダメージが行くのはもちろん、振動障害予防上よろしくありません。
そこで今日は目立てについて少し書いてみたいと思います。
切れないソーチェーンではおが屑が粉のようになります。逆に切れるソーチェーンではおが屑は大きく、長くなります。
まずは切れない刃を見てみましょう。
画像のように刃の角度が寝ている状態を『バックスロープ型』と言います。
こうなるとおが屑は粉のように細かくなります。
バックスロープ型になる原因として考えられるのは、
① やすりの径が大きすぎる
② やすりの位置が高すぎる
③ 手元が下がりすぎている
事が考えられます。
刃の角度が逆に鋭すぎて(かぎ状になる)いても良く無いです。
この刃の形をフック型と言います。
食い込みが良すぎるため、抵抗が大きく、振動が多くなります。キックバックも発生しやすくなりますので危険です。また、刃の切れる持続性が短いです。
フック型になる原因として考えられるのは、
① やすりの径が細すぎる
② やすりの位置が低すぎる
③ 手元が上がりすぎている
④ 下に押し付けすぎている
事が考えられます。
では良い刃の形も紹介します
横から見ると横刃は真っ直ぐ(直線)になっており、角度は一般的なセミチゼルの刃は85°になります。
このような刃で切るとおが屑は以下の通りになります。
写真の樹種はりんごです。 比較用にタバコの箱を置きました。
刃の長さは小さいところに合わせて全て均等に研ぐ必要があります。
画像のような刃(横刃が直線)を作るには横刃の下側を研がなければ出来ませんが、YouTubeなどで探していても見つけた事がありません(私だけでしょうか)
横刃の下を研ぐ事で下側のバックスロープを回避できます。
かなりマニアックな内容ですが、林業のプロで知らない方もいらっしゃると思います。
ソーチェーンの仕組み上、上刃がノミの役割で横刃がノコギリになります。
この理屈で木を切りますので、横刃が上刃より先に木に当たることが絶対条件となります。
他にも大事なのが角度です。
私は必ずアングルプレートを使用します。
この赤いヤツです。
これで上刃角度を均一にしつつ、刃の長さも全て均一にして初めて切れる刃になります。
絶対使うことをおすすめします。
弊社展示場でも在庫を入れる予定なので目立てを上達したい方はぜひお買い求め下さい笑
また、差し入れ(コンビニのコーヒー)を持ってご来店いただければ無料で目立てをお教えさせて頂きます笑
冗談ですよ笑
そのうち、目立てや伐採、薪割り、煙突掃除などの講習会みたいなイベントもやろうかなと考えておりますので皆様のご参加お願いします。
ご存知ない方も多数いらっしゃると思いますので言っておきますが、地元でチェンソー講師も務めておりますので安全第一で行いますので安心してご参加いただければと思います。
オープンしました‼️
木の倒し方について 初心者がやりがちなこと
今日は木の倒し方(伐倒)について書いてみようと思います。
薪ストーブユーザーの方で伐倒をこれからやろうとしている方や、すでにやられている方もいると思います。
そんな皆さんの参考になる内容にしていきたいと思います。
まず前提として、伐倒は木を倒すメカニズムを理解することがとても大事です。
その上で、思い描いているところをチェンソーで切っていく。
『思い通りにチェンソーで切る』という作業は、技術が必要です。
私の個人的な意見ですが、経験値とセンスの良し悪しが技術に直結すると思っています。
木が倒れるメカニズムを理解していても思い通りに切れなければ狙った方向に木を寝かすことはできません。
基本的に木を倒すときは、『受け口』と『追い口』を作り(切り)ます。
安衛則第36条第8号に掲げる業務に係る特別教育テキストより
『受け口の斜め切りは、下切りに対し、30〜45°の角度とすること』
と記載されています。
受け口の下切りの深さは抜根直径の1/4以上で、大径木では1/3以上必要です。
つるは抜根直径の1/10を残して追い口を入れていきます。
文章にして書くとあっさりしていますが、初心者がやりがちなのは
① 受け口の下切りと斜め切りの線が一致していない
② つるを切りすぎる
③ つるを並行に残せない
の3つだと思います。これを意識しているかどうかで、技術の上達は大きく変わってくると思います。
そしてプロでも上手い下手が見える部分でもあります。
(狙った方向に倒すためわざとつるを斜めに残すこともあります)
これがつるが並行に残っている写真
つるは一般的に蝶番の役割があると言われていますが、倒れていく過程で受け口がふさがるまで、つるは切れません。
つまり受け口の角度は蝶番の動く範囲を決めていることになります。
どんどんマニアックな話になるので、それはいずれ深掘りして書きたいと思います。
意識して欲しいのは
① 受け口の下切りと斜め切りの線を一致させる(会合線を一致させる)
② 追い口を切りすぎない(つるを残す)
③ つるを並行に残す
まずはこれを意識して綺麗な切り口にできるようになりましょう。
きっと狙った方向に倒せるようになるはずです。
慣れるまではまっすぐの木で練習した方がいいです。
偏心木などは熟練した人に任せて、どう切っているか観察して見るのもいいと思います。
文章が長くなってメカニズム的な話が出きませんでした。笑
次回伐倒の事を書くときは受け口の角度の意味を掘り下げ、重心の移動や追い口の高さによるあれこれも色々書いていきたいと思います。
最後に。
風が強い時の伐倒はとても危険(狙った方向に倒れない事がある)ですので要注意です‼️やめましょう。
薪作りにあると便利な道具
今回は自分で薪を作っている人に向けてのお話です。
タイトルの通り、あったら便利な道具です。
それは『リフティングトング』です。
初めて名前を聞くって人も多いのではないでしょうか。
こんなヤツです。
ファイヤーサイド製 1個 ¥4,620
これで玉切りした丸太を掴むと自重でツメが食い込んで持ち上げることができます。
使うとよくわかるのですが、腰がかなり楽になります‼️
薪割り作業はもちろん、重機が入れない伐採現場にも良く持っていき、これで原木を掴んで寄せたりして使っています。
ちなみに私は2つ私物で所有しており、沢山運んだりするシーンで重宝しています。
これも少しカスタムしていて、写真は無かったですが、より食い込みを良くするために先端を平ヤスリで削ってとんがらせています。
2つあるうちの一つだけカスタムして違いを比べましたが、ほとんど差は無いように思いました。笑
写真は私物のハスクバーナ製
ショールームにはファイヤーサイド製の物を在庫で置いてありますので気になった方、いかがでしょうか。笑
当店で、原木で実際にリフティングトングの効果を試す事もできます‼️
ホントこの楽さを味わったら放せません。